・日本外交年表竝主要文書
三大国(1)即チ「ソヴィエト」連邦、「アメリカ」合衆国及び英国ノ指揮者ハ、「ドイツ」国ガ降伏シ、且ツ「ヨーロッパ」ニ於ケル戦争ガ終結シタル後、二月又ハ三月ヲ経テ「ソヴィエト」連邦ガ左ノ条件ニ依リ、連合国ニ与シテ日本ニ対スル戦争ニ参加スベキコトヲ協定セリ。
一、外蒙古(蒙古人民共和国)ノ現状ハ維持セラルヘシ
二、千九百四年ノ日本国ノ背信的的攻撃(2)ニ依リ侵害セラレタル「ロシア」国ノ旧権利ハ左ノ如ク回復セラルヘシ
(イ)樺太ノ南部及之ニ隣接スル一切ノ島嶼ハ「ソヴィエト」連邦ニ返還セラルヘシ
三、千島列島ハ「ソヴィエト」連邦ニ引渡サルベシ。…
(1)アメリカ、イギリス、ソ連を指す。 (2)日露戦争を指す。
三大国即ちソヴィエト連邦、アメリカ合衆国、英国の指導者はドイツ国が降伏し、ヨーロッパにおける戦争が終結した後二ヶ月から三ヶ月を経て、ソヴィエト連邦が左のような条件で連合国側に加入し、日本との戦争に参加することを協定した。
一、外蒙古(蒙古人民共和国)の現状は維持される。
二、1904年の日露戦争により侵害されたロシア国の権利は、左のように回復される。
(イ)樺太の南部とそれに隣接する全ての島々はソビエト連邦に返還される。
三、千島列島はソヴィエト連邦に引き渡される。