【JH447】元始女性は太陽であった(『青鞜』)
■原典
・「青鞜」創刊号
■史料
元始(1)、女性は実に太陽であつた。真正の人であつた。
今、女性は月である。他に依つて(2)生き、他の光によつて輝く病人のやうな蒼白い顔の月である。
…私共は隠されて仕舞つた我が太陽を今や取戻さねばならぬ。
■注釈
(1)「原始、はじめ」の意。 (2)「男性によって」の意。
■現代語訳
原始時代、女性は太陽であり、本当の人間であった。
今の時代の女性は月である。男性によって生き、太陽の光によって輝く病人のような青白い顔の月である。ここに雑誌「青鞜」は誕生した。現代の日本の女性により雑誌「青鞜」は誕生した。
…私たちは隠されてしまった私たちの太陽を今取り戻さねばならない。