【JH418】樺太・千島交換条約
■原典
・大日本外交文書
■史料
第一款
大日本国皇帝陛下ハ其ノ後胤ニ至ル迄、現今樺太島即チ薩哈嗹島ノ一部ヲ所領スルノ権理(1)及君主ニ属スル一切ノ権理ヲ、全魯西亜国皇帝陛下ニ譲リ、而今而後樺太全島ハ悉ク魯西亜帝国ニ属シ「ラペルーズ」海峡(2)ヲ以テ両国ノ境界トス。
第二款
全魯西亜国皇帝陛下ハ、第一款ニ記セル樺太島即チ薩哈嗹島ノ権理ヲ受シ代トシテ、其ノ後胤ニ至ル 迄現今所領「クリル」群島(3)、即チ第一「シュムシュ」島…第十八「ウルップ」島共計十八島ノ権理及ビ君主ニ属スル一切ノ権理ヲ大日本国皇帝陛下ニ譲リ、而今而後「クリル」全島ハ日本帝国ニ属シ柬察加地方「ラパツカ」岬ト「シュムシュ」島ノ間ナル海峡ヲ以テ両国ノ境界トス。
■注釈
(1)「樺太に関する一切の権利」を指す。 (2)宗谷海峡のこと。 (3)千島列島のこと。
■現代語訳
第一款
日本は後世に至るまで現在の樺太島（サハリン島）に持つ一切の権利をロシアに譲り、これ以降樺太全島はロシアに属し、宗谷海峡を両国の国境とする。
第二款
ロシアは千島列島、すなわち占守島から得撫島までの計18島を日本に譲り、ラバッカ岬（ロバトカ岬）と占守島の間の海峡を両国の国境とする。
